サラリーマンの確定申告~給与所得者の特定支出控除~

サラリーマン(給与所得者)の方の節税方法は、ふるさと納税などの
寄付金控除や医療費控除などがよく知られていますが
今回は比較的なじみの薄い【給与所得者の特定支出控除】という節税方法をご紹介します。

◆給与所得者の特定支出控除(平成28年以後適用分)とは
給与所得者が特定支出をした場合、その年の”特定支出の合計額”が”給与所得控除の1/2の額”を超える
ときは、その超える部分の金額を確定申告で給与所得控除後の所得金額から差し引くことができる制度です。
※給与所得控除額は給与の金額によって異なります。

◆特定支出控除額の計算~サラリーマンのAさん(年収300万円、特定支出額60万円)のケース~
年収300万円の場合、給与所得控除額は108万円です。特定支出控除額は60万円-108万円×1/2=6万円となり、この6万円を給与所得控除後の所得192万円(300万円-108万円)から差し引きます。
この差引所得186万円に対して税金がかかります。

◆節税の効果
上記のケースでは節税効果としては3千円にしかなりません。
そもそも特定支出に該当するもののほとんどは会社が負担してくれるものです。
しかし仕事上で臨時の大きな出費が出た場合には特定支出控除という制度を知っていることで
金額によっては大きな節税効果につながるかもしれません。
“サラリーマンでも確定申告で税金が戻ってくるかも”ということだけはお忘れずに。