やる気について

やる気は、モチベーションとも呼ばれスポーツ選手だけでなく
自己啓発本や日常会話でもよく出てきます。
経営者の方々はメンバーのモチベーションを引き出すためにはどのように働きかければいいのか、
悩まれている方も多いと思います。

チベーションにはアメとムチにより高められる外発的モチベーションがあります。
給料が上がったり、昇進すれば嬉しいですし給料が下がれば転職を考えたりします。
このような「ご褒美」と並んでモチベーションに深く関わってくるものが「やりがい」です。
何かに「やりがい」を持って取り組んでいるときは何かの見返りを期待しているのではなく、
やっている事自体から得られる満足を求めているのです。
このような、取り組んでいることに対する好奇心や興味によって高められるモチベーション
内発的モチベーションといいます。

この外発的モチベーションと内発的モチベーションのバランスが大切です。
給料がいくらよくてもやっている仕事に好奇心や興味を持てずにいたらモチベーションも下がっていきます。

外発的モチベーションはわかりやすいですが、内発的モチベーションはとてもわかりにくいものです。
それは人によって何がモチベーションになり得るのかバラバラだからです。
ただ、引き出すための要因ははっきりしています。

内発的モチベーションを引き出す要因は2つです。
1、自分の能力を発揮して目標を達成できると認識できること
2、自らの意志で取り組んでいる課題をコントロールできること
例えば、料理の苦手な人に好きに道具と材料を選んでもらうようにしても、
その時間がその人にとって報酬とはならないですし、
料理が得意な人に道具も材料もこちらが指定した場合も今ひとつやる気が湧いてこないものです。

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まずメンバーが目標を認識するためにリーダーはビジョンを明確に示す必要があります。
ビジョンとは、組織にとって望ましく現実的で実現可能かつ、魅力的な未来のイメージであるとされます。
ビジョンを明確にすることで、メンバーは理想と現実のギャップや自分を活かせる分野を認識できます。
ギャップを埋めることやその活かせる分野が本人にとって魅力的なものであれば目標が出来て「やりがい」が生まれます。
そして「やりがい」を持って取り組んでいるときはその人のやりたいようにできる環境が整っていることが必要です。
やりがいを持って行動したメンバーの成果に対して
適切な「ご褒美」を与えることでモチベーションの好循環が生まれます。

重要なのはメンバーが互いに成果を上げた時や取り組んでいる時に褒め言葉をかけあうことです。
褒められることによって自信を深めます。褒め言葉は「ご褒美」の一つでもあります。
効果的な褒め方は「誠実に、具体的に褒める」「過程を褒める」と言われています。
いずれの視点も褒める対象となる人物の行動をきちんと観察しないと出来ないものです。

メンバーが互いに傾聴し、共感し、ストレスを与えず、真の協力関係を築けば一体感のある組織が生み出されます。
このような関係は理想にすぎないと思われるかもしれません。
ただビジョンを共有しお互いを尊重しあえる組織を目指す気持ちは常にもつ必要があると思います。